少しでも分かり合えたら・・・ コテツと暮らし始めてから、猫のことが分かりたくて仕方がなくて、猫に関する本を貪って読みました。結果、何が分かったのかは分からずじまいなのですが、猫にかまけて暮らすことそのこと自体がとても優しいものなんではないかと思えるようになりました。最近はいつか来る別れを思うと辛すぎてあまり猫に関する本は読めなくなっているのですが、ここでは貪った素晴らしい本の一部をご紹介します。

 

○ねこと「しあわせ上手」に暮らす本 石田卓夫:講談社¥1200

1988年猫エイズ研究で日本獣医師会奨励賞受賞。日本を代表するねこの専門医。本文中に写真はなく、イラストも少なく文章中心なのに、とても分かり易く理解できる。勝手に育猫誌の優秀本認定!!

○猫と楽しく暮らす育て方教室 成島悦雄/山内稔章:小学館¥850

コテツの調子が悪い時に真っ先に見る本。落ち着け落ち着けと念じながら、本文中の「こんな症状があれば病院へ」を熟読。こちらも勝手に育猫誌の優秀本認定!!

○猫にかまけて 町田康:講談社¥1600

この人が町田町蔵だった頃から、この人の目がたまらなく好きだった。谷中草庵でもキーワードのように使わせてもらっている「猫にかまけて」というたまらないフレーズ。この人じゃないと生み出せない言葉だと思う。2回目を読むのがせつないぐらいの本。続編に「猫のあしあと」あり。

○ネコはどうしてわがままか 日高敏隆:新潮文庫¥400

動物行動学者の著者が猫をはじめ、昆虫にいたるまでの様々な生き物の不思議について、ユーモアたっぷりに解き明かしてくれている。表紙もさることながら本文中に書かれているイラストがたまらなく良い。イラストは大野八生氏。

○猫に時間の流れる 保坂和志:新潮文庫¥400

この人の著書は、どれを読んでも簡単にいうと気持ち良い。なんだか夜明け前の空のような、上等なBGMを聞いているような、霧雨の中に立ち尽くしているような・・・猫の目の奥のような不思議な読後感を味わえる。相当の猫好きであることは間違いなさそう。

○アブサン物語 松村友視:河出文庫¥460

ともみの「み」の字が正しくなくて申し訳ないが..。「時代屋の女房」の著者。21歳で大往生する著者の愛猫の話。この後に「帰ってきたアブサン」「アブサンの置き土産」と続編がある。著者の奥様の腕に抱かれて、最期をむかえるところなど、猫と暮らしている人にとっては、いろんな意味でたまらない1冊。

○猫だましい 河合隼雄:新潮文庫¥438

日本ユング派心理学の第一人者。独自の視点から日本文化や社会、日本人の精神構造を考察しつづけ、物語世界にも造詣が深い。残念ながら、2007年7月19日逝去著者は、かなりの猫好きで、読破した猫物語の中から、お気に入りを選んでの書評ではあるけれど、読みごたえ満載の一冊。「長靴をはいた猫」「100万回生きたねこ」など多数より。あとがきには、嬉しいことに大島弓子氏の感想マンガ付。

○ビーの話 群ようこ:ちくま文庫¥460

著者の隣人の女優もたいまさこさん宅の猫「ビー」の話。お隣の猫について1冊の本が書けてしまう著者に、まず脱帽。あとがき時で、ビーは17歳。ずっと元気でいてほしいと、ついつい泣きながら読む1冊。

○トラちゃん 群ようこ:集英社文庫¥440

猫に関するエッセイ以外でも多く執筆。この本では著者の小さい頃からの数多くの動物と暮らしてきたことが、家族の絆や愛を交えて楽しく切なく書かれている。もう何回読み返したことか。

○猫パンチをうけとめて 南里秀子:幻冬舎文庫¥571

日本初となる猫専門の留守番サービス「キャットシッターなんり」を開業された方。出会った猫は4万匹という「猫のプロ」によるお役立ち情報たっぷりのエッセイ集。もし、猫より飼い主が先に死んでしまったら?など、深く考える事の元にもなった1冊。

○あたしの一生 ディ・レディ著 江國 香織訳:飛鳥新社¥1400

人間と暮らした猫の話で、猫が人間へあてた愛のみで書かれてしまっているので、2回目が実は読めない本。切なすぎるんです。そして、必ずやってくる別れが私にはまだ受け入れられないので、2回目読めません。

○ジェニィ ポール・ギャリコ:古沢安二郎訳:新潮文庫¥629

ニューヨーク生まれ。スポーツライターを経て作家になる。この人の「猫語の教科書」はあまりにも有名。猫と暮らす人には教科書のようなもの。このジェニィは、少年が猫になって、恋や冒険をする話。

○グーグーだって猫である 大島弓子:角川書店¥1100

作者と猫との濃接な暮らしを描いたコミック。映画化もされたので、ご存知の方も多いはず。私はこの作者のコミックだけど、行間のうようなものに心をわしづかみにされていて、ビービー泣きながら読んでしまう。本当に本当に強く優しい人だと思う。

○サバの夏が来た 大島弓子:白泉社文庫¥543

グーグーだって猫であるが書かれる元にあるサバという猫と作者のやはり濃密な暮らしが書かれている。

○シッポがともだち 桜沢エリカ:集英社¥*****

作者と猫のおしゃれな暮らしが書かれているようで、実はかなり良い意味での生活臭を感じるコミック。引越し好きな作者と猫、結婚し家族が増える作者と猫、猫の闘病、作者と猫との別れ.....学ぶものが多いコミック。

○ゾッチャの日常 生藤由美:集英社¥400

家と外を自由に行き来して何とも楽しそうに暮らす猫のはなし。主に猫の視点で擬人化されて書いてあるので、たまにゲンナリしてしまうが、新刊が出ると買ってしまうコミック。

○新編 性悪猫 やまだ紫:ちくま文庫¥480

詩人でもある作者が書いているので、とても切なくやさしく熱い。収録されてる「おーい」という中で母猫が空に向かって「おーーい!!わたしがずっとお母さんだぞ」というところは見る度に号泣。

○天才柳沢教授タマとの生活 完全版 山下和美:講談社¥590

ずっと探していて値段も高騰していて 入手出来ずにいた一冊、完全版で登場。
書き下ろしもアリで猫と暮らしている方はもちろん そうでない方も満足できるハズ。
笑いあり、涙あり、贅沢な気持ちになるコミック。

○ふくふくにゃーん こなみかなた:講談社¥******

なんともキュートな人間のおばあちゃんと猫とののんびり暮らしを書いたコミック。私の理想のおばあちゃん像。猫のセリフがないので猫と暮らしている人には普通にリアルに感じられると思うが、そうでない人には分かりにくいところもあるかも。

○プーねこ 北道正幸:講談社¥524

この作者はとにかく絵が上手い!その上モノスゴイ面白い。我が家はトイレ内に本棚があるのですがその本棚内の地位を何年も維持しているコミック。本当に何百回も読んでるコミック。

○猫本 作者多数:講談社¥571

猫好き、猫まんがの作者がたくさん集まって猫のことを書いちゃいましたな1冊。贅沢なので読後感がおなかいっぱいなカンジになる。

○猫の品格 青木るえか:文春新書¥740

でた!猫にも品格本。あ-あと思いながらもやっぱり買う。ほんで、泣く。自分でもなんでーと思いながも泣く。作者の猫を見る冷めた視線と、山盛りの愛にむせび泣き、ちょっと爆笑もする本。もう4回ぐらい読みました。

 

値段が****の箇所はワイド版や漫画文庫で値段が一定でないものです。